コンピューター・エレクトロニクス

伊藤忠テクノソリューションズ株 式会社

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を利用するお客様向けに、AWSのコストを可視化・分析して最適なコスト運用管理を実現する「Hyper Billing」を導入した。

BIツールを使ってコスト可視化の仕組みをお客様ごとに個別に用意していた従来に比べ、コスト管理にかかる業務負荷が軽減され、お客様のコスト運用効率が劇的に向上 するという効果が得られている。

  • 課題

    #01

    独自開発したセルフマネジメントツールを毎月のメンテナンスやAWS社の 料金体系の変更に対する改修など運用面の課題があった

    #02

    お客様に対してはアカウントごとに料金レポートが 提供され、各サービスの従量課金と総額を表示する簡単な機能しかなく、十分なツールとは言えない状況 だった

  • 効果

    #01

    独自ツールの運用から解放され、CTC社内の 請求業務にかかっていた時間と 手間も削減し、業務効率化を達成

    #02

    Hyper Billingにより従来の従量金額の閲 覧だけではなく、コスト分析機能によってコストの最適化とさらにはお客様のコスト削減に寄与

課題解決に向けて独自開発の可視化ツールに代わる「使える」ソリューションを探していたという伊藤忠テクノソリューションズ株式会社様。

導入当時からの「Hyper Billing」担当、ITサービス事業グループ ハイブリッドクラウド営業本部クラウドパートナー営業推進部 パートナー戦略第2課の高橋 繁義さんと朴木 瞳さんにお話を伺いました。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

所在地
〒105-6950 東京都港区虎ノ門 4-1-1
設立
1979 年 (創立 1972 年)
社員数
4,718 名 (単体 ・ 2022 年 4 月現在)
事業内容
· コンピュータ・ネットワークシステムの販売 ・保守、
· ソフトウェア受託開発、
· 情報処理サービス、
· 科学・工学系情報サービス、
· サポートほか
Homepage
https://www.ctc-g.co.jp/

*写真

(左) IT サービス事業グループハイブリッドクラウド営業本部クラウドパートナー営業推進部パートナー戦略第 2 課朴木 瞳 様

(右) IT サービス事業グループハイブリッドクラウド営業本部クラウドパートナー営業推進部パートナー戦略第 2 課エキスパートエンジニア高橋 繁義 様

可視化ツールを独自開発するも運用と機能の課題解決が急務に

伊藤忠テクノソリューションズ (CTC) は、 AWS パートナーネットワーク(APN) コンサルティングパートナーの最上位ティア 「AWS プレミアティアサービスパートナー」 として、 AWS クラウド環境構築のコンサルティングから実装、 運用までをワンストップで支援している。 また、 300 社以上の最先端 IT 企業とのパートナーシップによる 「クラウドエコシステム 100 forAWS」 を通じ、 多彩な領域の検証済み製品群をインテグレートするなど、お客様のデジタルトランスフォーメーション (DX) 推進を強力にサポートしているのも CTC の大きな特長だ。

長年にわたり AWS クラウドビジネスを展開してきた CTC では、 豊富な経 験と実績に基づいて開発したセルフマネジメントツールも提供しており、 これまでも、AWS クラウドの利用状況を可視化するセルフマネジメントツールを独自に開発し、 お客様に提供してきた。

「CTCはこれまで、クラウドBIプラットフォームを活用したコスト可視化ツールを独自に開発し、 お客様への料金請求を目的に社内導入し、 お客様にも利用料金を確認する目的で料金レポートとして提供してきました。 しかし、AWS クラウドの料金体系は頻繁に変更されるため、 そのつど設定や出力フォーマットを変えるのに苦労をしていました。機能的には各サービスの従量課金と総額を表示するだけの簡単なものであるにもかかわらず、 アカウントを 1 つ追加するだけでも手を加えなければならないなど、決して満足のいくツールとは言えない状況でした」 (高橋)このように従来の可視化ツールに運用面 ・ 機能面で課題があると判断した CTC では、 課題解決に向けて独自開発の可視化ツールに代わるソリューションを探すことにした。 があると判断した CTC では、課題解決に向けて独自開発の可視化ツールに代わるソリューションを探すことにした。

お客様とCTCの両方に有用なHyper Bvillingの採用を決定

CTC では、AWS クラウド対応のコスト可視化ツール、請求関連ツールを徹底的に調査し、 機能や操作性を事細かく評価した。 高橋によると、 導入候補を 3 ~ 4 製品に絞り込み、 入念な比較検討を行ったという。 そうした選定作業を進める中、 CTC が注目したのが「Hyper Billing」 というツールだった。

Hyper Billing は、 BI ツールに似た操作性で AWS の利用料金を可視化し、 さまざまな軸からのコスト分析が可能となっている。 複数の AWS アカウントにまたがった利用料金を容易に管理できるほか、 ドリルダウン分析やクロス集計分析など動的にカスタマイズした画面上に分かりやすく表示するという機能も装備する。

「数多くのツールを評価しましたが、 ほとんどのツールはお客様視点か、 リセラー視点かのどちらかに片寄った機能しかありません。それに対して Hyper Billing は、 お客様の用途はもちろん、 当社のようなリセラーの請求業務、 あるいはコスト情報を使ったお客様へのコスト最適化提案にも使える機能を備えており、お客様にとっても当社にとっても有用であることが分かりました。 そこで従来の独自ツールに代わり、Hyper Billing を採用することにしました」 (高橋)

お客様のコスト削減を実現CTCの請求業務も大幅に効率化

CTC が導入した Hyper Billing は、 AWS クラウドを利用するお客様にさまざまな導入メリットをもたらしている。「お客様は、 それぞれが所有する AWS のアカウントに紐づいた利用料金などの情報を Hyper Billing の画面を通じて閲覧できるようになっています。 Hyper Billing は、 例えばデータベースのリソース ID という細かい単位でコストを可視化 ・ 分析を行うことができます。 具体的にどのサービスにコストがかかっているのかという要因を調べたり、 リソースを特定できるためコストの最適化に役立ちます。 このリソース ID 単位で分析できる機能は、 お客様からも非常に好評です。 また、 HyperBilling は料金だけではなく、 サーバの稼働時間を確認することができます。

例えば、 分析結果を参考にして Hyper Billing の自動化機能を活用し、 業務時間外や休日にインスタンスを停止して大幅なコスト削減効果が得られたお客様の成功事例もあります。 また、複数のアカウントを所有するお客様からは、 すべてをまとめてコスト管理ができるようになったことが便利だという声も多数寄せられています」(朴木)一方、 お客様に対して料金請求業務を行っている CTC にとっての導入メリットもある。

「CTC の料金請求業務は従来、 アカウントごとの利用料金を表計算ソフトにまとめてから算出しており、 担当者 3 ~ 4人が毎月 1 週間がかりで作業しなければならないような時間と手間のかかる業務でした。 それが Hyper Billingを導入してからは、 すべてのお客様のアカウントの利用料金を一括で CSV ファイルにダウンロードするだけで請求金額が算出できるので、 2 人が 2 日間かければ作業を終えることができます。 また、 人手で作業していた際にしばしば発生していたヒューマンエラーもなくなりました。このような業務の効率化、 作業品質の向上は非常に大きな効果だと考えています。」 (朴木)

将来的にはAWSクラウドを含むマルチクラウドへの適用も視野に

MEGAZONE では現在、マルチクラウドのアカウント情報を統合管理する運用ツールの機能強化を進めており、将来的にはこのツールの中に Hyper Billing の機能を包含する計画だ。この機能には CTC も注目しており、「将来的には AWS クラウドを含めたマルチクラウド環境を利用しているお客様のコスト最適化を実現するセルフマネジメントツールの提供も視野に入れ、マルチクラウドを扱う部門と調整していく予定です。」(高橋)CTC は、ハイブリッドクラウド化 ・ マルチクラウド化が進むお客様の IT 環境を、オープンでシンプルかつセキュアな環境に変革する支援を「OneCUVIC」 と位置付けて、内容の強化を進めている。このサービスソリューションに、AWS プレミアティアサービスパートナーの MEGAZONE の持っているケイパビリティやオファリングを「OneCUVIC」 に組み合わせて、コスト効率 ・セキュリティ ・ 運用性の高いクラウドの提供していきたいと語った。

MEGAZONE 株式会社

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