Interview
2025-06-27
量子スタートアップを育成するMegazoneCloud…国内エコシステム構築を主導
メガゾーンクラウドが国内量子コンピューティング産業の成長基盤を整えるため、有望なスタートアップとの協力に速度を上げている.
単に技術を展示したりソリューションを販売するだけでなく, 新興企業の技術を一緒に商用化し市場に紹介し、量子エコシステムの拡散を主導するという方針である.
メガゾーンクラウドは 24日~26日までソウル良才洞 ATセンターで開催された 「クォンタム・コリア 2025」 イベントに参加し、量子コンピューティングと AI インフラを組み合わせた主要事業を公開した. 今回の展示では、ソウル大学研究室から派生した量子新興企業キュービスタックと共同ブースを運営し、来場者の関心を集めた.

キュービスタックは設立初期段階のスタートアップだが, 彼らが開発した量子エミュレータ技術はすでに様々な分野で注目されている. この技術は実際の量子コンピュータなしでも既存のコンピュータ環境で量子回路の動作をシミュレーションできるように設計されており, 特に複数のストレージを並列に接続してキュービット数を拡張することで、既存シミュレータが持つメモリ限界を超えたと評価されている.
今回のイベントでキュービスタックは自社の技術を水冷式ハードウェアサーバーで実装し、実物機器の形で披露した. 複雑な量子演算が実際に実装される様子を来場者が直接確認でき, メガゾーンクラウドはこの技術が様々な産業分野に活用できるよう製品化とクラウド連携を進めていると明かした.
メガゾーンクラウド キム・ドンホ量子担当副社長は「スタートアップが良い技術を持っていても、製品化や市場進入が容易でない場合が多い」と述べ、「キュービスタックのような実力のある国内量子スタートアップが実際の顧客と出会い、迅速に成長できるよう、インフラ、流通、事業化の面で全方位的に支援している」と述べた.
実際にメガゾーンクラウドはこの技術がオンプレミス用機器だけでなく、アマゾンウェブサービス(AWS) のようなパブリッククラウド環境でも動作できるようインフラ連携を支援している. これにより、病院、研究所、大学など様々な機関で物理的な量子コンピュータなしでも複雑な量子アルゴリズムを実験・研究できる環境を提供する.

このような技術は特にデジタルヘルス、新薬開発、生命科学など精密計算が重要な分野で実質的な効果を発揮できる. キム副社長は「量子アルゴリズムを扱った論文169編のうち、実際の量子コンピュータで実行された事例はわずか16編に過ぎなかった」と述べ、「ほとんどがシミュレータを使用しているということは、エミュレータベースの技術の市場がすでに存在しているという意味」と強調した.
メガゾーンクラウドはこのように技術力のあるスタートアップがより広い舞台で活動できるよう支援を惜しまないという方針である. 現在、国内外の企業と量子技術関連契約を締結しており、今年中にグローバル上位20位圏内の大企業の中で1~2社との新規契約も目標としている.
また、メガゾーンクラウドは量子エコシステムの構築のため、大学など学界との交流も拡大している. 最近では全国量子コンピューティングサークル連合会との交流を開始し、これを通じて量子分野の人材育成にも貢献している.
キム副社長は「私たちはスタートアップを単なる供給業者ではなく、一緒にエコシステムを育てていく戦略的パートナーと見ている」と述べ、「ソウル市や政府機関とも量子関連フォーラム、ハッカソン、セミナーなどを一緒に準備中であり、これを通じて技術と人材、ビジネスが結びつくプラットフォームを作りたい」と明かした.
続けて「特に400名以上の学生が活動中の量子コミュニティとの協力は、産業と教育が一緒に成長する上で重要な礎となるだろう」と付け加えた.
記事出典: ZDNet Korea


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